今回のトピックは日本のメディアでも毎日のように取り上げられており、日本への影響も必至であるアメリカ大統領選に関連する事です。
多くのメディアでトランプ氏の相手の立候補者へ対する発言、「トランプ節」は注目を浴びていますが、実際に英語でどの様な表現を使用しているのでしょうか?
本記事では新たに民主党の大統領候補者となったハリス副大統領に対するトランプ氏からの悪口をまとめてみました!
英語学習を兼ねて是非最後までチェックしてくださいね!
トランプ氏とカマラ・ハリス副大統領とは?
ドナルド・ジョン・トランプ
2024年の大統領選に共和党から正式に大統領候補として指名されているドナルド・トランプ氏。どの様な人物なのか簡単にもう一度おさらいしておきましょう!
ドナルド・トランプ氏は、1946年6月14日にニューヨーク市で生まれ、不動産開発業者として成功を収めました。マンハッタンに「トランプ・タワー」などの著名な建物を開発し、後にリアリティ番組「アプレンティス」のホストとしてメディアでの知名度を高めました。
2016年には共和党から第45代アメリカ合衆国大統領に選出され、2017年から2021年まで在任しました。彼の任期中には、経済政策や移民政策、外交政策において積極的な行動を取りました。2020年の大統領選で再選を目指しましたが、ジョー・バイデン現大統領に敗北しました。大統領退任後も共和党内で影響力を持ち続け、2024年の大統領選挙への出馬を表明しています。
カマラ・デヴィ・ハリス
民主党の大統領候補として連日ニュースに取り上げられているハリス副大統領ですが、まだ党から正式に大統領候補として指名されていません(2024年7月30日現在)。
大統領選への立候補は今月27日まで受け付けられ、ハリス副大統領が指名される見通しです。指名手続きは来月1日にオンラインで行われ、対立候補がいないため、ハリス氏の指名が有力視されています!副大統領候補も来月7日までに指名される予定です。
ハリス副大統領の来歴も以下で確認しておきましょう!
カマラ・ハリスは、アメリカ合衆国の政治家であり、弁護士です。1964年10月20日にカリフォルニア州オークランドで生まれ、歴史的に初のアフリカ系アメリカ人とアジア系アメリカ人の女性として、2021年に女性初の副大統領に就任しました。
母親: シャマラ・ゴパランはインド出身で、チェンナイ(旧マドラス)で生まれ育ちました。彼女は生化学者として活躍し、アメリカに移住してからは乳癌研究に従事しました。
父親: ドナルド・ハリスはジャマイカ出身の経済学者で、アメリカに移住して学問的キャリアを積みました。現在はスタンフォード大学の教授として経済学を教えています。
ハリスはカリフォルニア州の検事総長としてキャリアを築き、2017年に同州選出の上院議員となりました。副大統領としては、移民問題や気候変動、女性の権利の擁護など多岐にわたる分野で活動しています。
現在の情勢
現在の支持率はハリス副大統領がトランプ氏を少しだけリードをしている状況です。7月22日から23日にロイター通信が行った調査によりますとハリス氏への支持は44%、トランプ氏は42%となり、ハリス副大統領が2ポイントリードする形になりました。
トランプ氏のハリス副大統領への悪口
2024年の大統領選において、かねてからトランプ氏からバイデン大統領への悪口がメディアでも多く取り上げられていますが、バイデン大統領が2024年の大統領選から撤退を表明して以降、トランプ氏の悪口の矛先は民主党の指名候補最有力のハリス副大統領に向きました。
英語で彼はどのような表現でハリス副大統領を攻撃しているのでしょうか!?
以下では、トランプ氏の実際の発言を元にハリス副大統領への悪口をまとめてみました!
動画と共にトランプ氏の発言で使用された重要単語をまとめていますので、英語学習を兼ねて確認していきましょう!
①「今、私たちには倒すべき新たな標的がいる。嘘つきカマラ・ハリスだ。」
” So now we have a new victim to defeat. Lyin’ Kamala Harris”
「今、私たちには倒すべき新たな標的がいる。嘘つきカマラ・ハリスだ。」
Victim : 犠牲になった人、被害を受けた人という意味です。事故や犯罪、自然災害などによって被害を受けた人を指すことが多いです。
Defeat : 誰かや何かに勝つ、またはそれらを制圧することを意味します。スポーツや戦争、競争などで相手を負かすという意味でも使われます。
Lyin’ : “lying” の略語で、「嘘をついている」という意味です。特定の人物が真実を隠している、または虚偽の発言をしていることを非難するために使われることが多いです。
ここでは、トランプ氏がハリス副大統領の事を「嘘つき」と罵っています。通常「嘘つき」は英語で “lying” と表現しますがトランプ氏は略した形で、 “Lyin'”と言っています。トランプ氏自身も該当の発言の後に ”L Y I N apostrophe” と説明しています。 “apostrophe(アポストロフィー)” は “Lyin'” にある ’ の記号を指します。
②「アメリカの歴史上、最も無能で極左の副大統領」
“The most incompetent and far-left vice president in American history.”
「アメリカの歴史上、最も無能で極左の副大統領」
Incompetent : 無能な、不適格な、必要な能力や技術を欠いている、あるいは特定の役割や仕事を適切に行うことができないという意味です。
Vice President : 副大統領
日本語でいう左(左派)と全く同じ意味で、英語でも政治的な意味合いの左(左派)を “left” と表現します。ここでトランプ氏はハリス副大統領の政治的姿勢を“far-left” 「極左」 として批判しています。
また”incompetent ” という単語は、他者の能力やスキルを否定する意味合いの言葉なので非常に攻撃性の強いワードだといえます。
③「カマラお前はクビだ!ここから出ていけ」
“This November, the American people are going to tell her, ‘No thanks, Kamala. You have done a terrible job. You have been terrible at everything you have done. You are so ultra-liberal that we don’t want you here. We don’t want you anywhere. Kamala, you’re fired. Get out of here.‘”
「この11月、アメリカの人々は彼女に『ありがとう、カマラ。でも、あなたの仕事はひどいものでした。あなたがやってきたことは全てひどかった。あなたはあまりにも超リベラル過ぎるので私たちはここに居て欲しいと思わない。どこにもいてほしくありません。カマラ、お前はクビだ!ここから出てけ。』と言うだろう。」
Terrible : 非常に悪い、ひどい。
Ultra : 極端な、超(〜)
Liberal : 自由主義の、寛容な。リベラル。
Fired : 解雇された
この発言では、11月にもしトランプ氏が大統領に返り咲いた際のアメリカ国民の声を代弁する形で述べられています。
発言の最後には、トランプ氏の代名詞の一つともいえる “you’re fired” 「 お前はクビだ。」という言葉を使用してハリス副大統領に攻撃を仕掛けています。
この発言で会場のボルテージが最大になっているのも面白いですね。
④「彼女は無能であった。」
“She was a bum three weeks ago. She was a bum. A failed vice president in a failed administration, with millions of people crossing, and she was the border czar,”
「彼女は3週間前まで無能な人物だった。無能だった。失敗した政権の失敗した副大統領であり、数百万人が国境を越えている中で、彼女は国境担当の高官だった。」
Bum : この文脈では、「無能な人物」や「役立たずな人」という意味で使われています。元々の意味は
「ホームレス」や「だらしない人」を指しますが、比喩的に「無能」や「価値がない」という意味でも使われます。
Failed: 失敗した
Administration : 政治的な「政権」や「政府」を指します。特定の期間において国を統治するための機関や指導者の集団を意味します。
Border: 国境
Czar : 元々はロシアの皇帝を指す言葉ですが、ここでは比喩的に特定の分野での権威者や責任者を意
味します。この文脈では、「国境担当の高官」という意味で使われています。
トランプ氏のハリス副大統領への攻撃は、バイデン大統領に行っていたものと酷似しています。メキシコとの国境問題の対応は大統領選の一つの争点になっており、アメリカ国内でもバイデン政権の国境対策が不十分ではないかという声も上がっています。
ハリス副大統領はバイデン政権で国境問題を担当しており、その際の彼女の対応を不法移民に断固な拒絶を示しているトランプ氏には絶好の攻撃の的となっています。
そのハリス副大統領をトランプ氏は ” bum ” 「無能」という非常に侮辱的な言葉で攻撃しています。
まとめ
以上トランプ氏からハリス副大統領への悪口をまとめてみました。
これほどまでの悪口を言われてしまうと不快感さを通り越して痛快さを感じてしまう支持者もいるのではないでしょうか。
実際このような大胆かつ直接的な発言が出来る事がトランプ氏の長所でもあり、強さの秘訣とも考える事が出来ます。
一方で彼は過激な発言により熱狂的な支持を集め、その結果として一部の支持者が過激化し、最終的には議会襲撃事件にまで発展する出来事もありました。過激なポピュリズム的政治思想、またはそれにつながる発言は他者や他者の財産を傷つける恐れがある事を重々に理解しないといけません。
今後も注目の大統領選ですが、当ブログでも随時追っていきたいです!
それでは今日も楽しい英語学習ライフを送りましょう!
※筆者はアメリカ大統領選における政治的立場を本ブログを通して今後共に表明は致しません。
読者の皆様には、あくまでも英語学習というコンテンツという視点で楽しんでいただければ幸いです。